【50代男性、ぎっくり腰(急性腰痛)】が改善した症例

【50代男性、ぎっくり腰(急性腰痛)】が改善した症例

来院動機

部屋の掃除中に、狭いところへ手を伸ばそうとかがみ込んだ際、腰に激痛が走った。

歩行や起き上がりなどが困難、日常生活にも支障が出ており、次の日から仕事だったため、すぐに来院。

所見

痛みが強いため、痛みを感じにくい横向き寝の姿勢にて施術。

歩行時の痛み、動いた時の痛みがあり、腰の下(腰椎4-腰椎5)周辺に強い圧痛あり。

排尿排便障害や広範囲に及ぶ神経障害等の重篤な疾患、危険サイン(レッドフラグサイン)の症状はなし。

超音波エコーで観察したところ、腰部に炎症反応は見られなかったが、圧痛部位付近の多裂筋と腰方形筋のfascia(筋膜の癒着)が見られた。急性腰痛1急性腰痛2

施術

初回は、患部の痛みによって周辺の筋肉がけいれんを起こしているので、筋緊張緩和を図るため、手技にてリリースを行う。痛みが強かったため腰方形筋と多裂筋に超音波エコーをみながら刺鍼しマイクロカレント(微弱な電気刺激によって痛みを緩和させる機械)を使用した。

2回目は、若干鈍い痛みがあることから、患部へのマッサージを痛みが出ない程度に行い、多裂筋や腰方形筋のfasciaや鈍い痛みが出る場所に鍼通電を10分行った。セルフケアとして、大腿部のストレッチと体幹を安定させるために呼吸のトレーニング(ドローイン)を指導。急性腰痛3

経過

初回 施術を受けた直後から歩行が可能になったが、痛みは少し残っていた。

2回目 施術を受けた翌日は痛みがかなり落ち着き、デスクワークの仕事もできた。

考察

普段行き届かない隅の掃除を細かく行っており、何回も屈んだり立ったり身体を捻ったりと腰部、特に椎間関節に繰り返しの負荷がかかり、痛みを発生させたのではないかと思う。

お腹も出ていたことから、腹腔内圧(IAP)が低下しており、普段から腰の骨(腰椎)に負担をかけていたと思われる。