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【３０代男性、膝後面の痛み】が改善した症例

来院動機

１年前から走ると膝の後面に痛みを感じる。

仕事で１０ｋｇ程度の重量物を担ぎ走ると１ｋｍ超えたところで痛みが強くなり走れなくなるとのことで来院。

整形外科で軽度ではあるが半月板の損傷ありとの診断を受けている。病院での理学療法により普段の痛みは軽減しているが、走ると痛い。

所見

半月板損傷があるかのテスト、マクマレーテスト陽性。膝後面外側の大腿二頭筋、総腓骨神経に圧痛あり。また触察すると健側に比べ総腓骨神経の緊張が強く感じる。

超音波エコーで観察したところ大腿二頭筋に圧迫される総腓骨神経が観察される。

施術

総腓骨神経の緊張の緩和を図るため臀部から足先までの坐骨神経、総腓骨神経の滑走性の改善を目的として手技を行う。

総腓骨神経の圧迫原因である大腿二頭筋長頭、短頭の緊張の緩和を目的に両筋に超音波エコーガイド下鍼施術をおこなう。

自宅でハムストリングスのストレッチを行ってもらう。

経過

初回：施術後、仕事で５ｋｍまで痛みなく走れ、ずいぶんと改善した感覚があるとのこと。

しかし、５ｋｍ以上走ったところで痛みが出たとのこと。

２回目：痛みなしで走れるようになる。１０ｋｍ以上走っても痛みは出なかったとのこと。走ったことにより腓骨筋に疲労感を感じる。

考察

半月板の損傷は診断により確定している。しかし痛みは膝後面の総腓骨神経のライン上に感じていて、筋の緊張、神経の滑走不全が痛みの原因だったと考えられる。