【60代男性、ゴルフでの肘痛(テニス肘)】が改善した症例
来院動機
1か月前から週1回ゴルフの練習を始める。その後2週間前から肘の外側に痛みを感じる。1週間前に痛みのピーク。痛みをどうにかしたいとのことで来院。痛みで手を伸ばした状態で物を持つことができず、肘の急な屈伸で痛いとのこと。
所見
上腕骨外側上顆、橈側手根伸筋、指伸筋に圧痛。トムソンテスト、チェアテスト陽性。
以上により、いわゆるテニス肘を疑う。
超音波エコーで観察したところ橈側手根伸筋、指伸筋と回外筋の間のfasciaに重積がみられた。
施術
重積部に対しに対して手技と超音波エコーガイド下鍼施術をおこなう。ストレッチとトレーニングの指導行う。状況に応じてストレッチとトレーニングを適宜追加する。
経過
初回:施術後の日常生活で痛みはほぼなくなるがパソコン業務にて少し痛みを感じることもあるとのこと。
2回目:来院時椅子を持ち上げてもらうチェアテストを行う。前回痛みで全く持ち上がらなかったが、痛みは出るが持ち上げられるようになる。
施術後、日常生活での痛みは消失。ゴルフの練習を開始してもらう。
その後:週1度のペースで3回施術をおこなう。普段の痛みはなくなり、コースでゴルフを行っても痛みなくプレイできたとのこと。
考察
筋肉、腱に柔軟性がない状態での急な負荷の繰り返しにより発症した可能性が高い。
橈側手根伸筋、指伸筋と回外筋のfasciaの滑走不全、回外筋の間を通る橈骨神経とのfasciaの滑走不全が問題の原因であることが多い。
スポーツで受傷する人も多いが、実は家事で痛める人も多い。雑巾を絞る動作などで肘に痛みが出る人はテニス肘の可能性があります。