【50代女性、膝の痛み】が改善した症例
来院動機
仕事中に、バランスを崩して膝を負傷した。受傷2日後に医療機関でMRI検査を受け膝外側側副靭帯(LCL)損傷と外側半月板損傷の可能性ありと診断された。受傷後の疼痛や腫脹および膝の曲げ伸ばしの制限に対する改善を目的に来院した。


所見
・膝関節周囲に熱感と腫脹を認め、大腿骨外側上顆に圧痛を認めた。膝関節屈曲制限が顕著であり伸展にも制限が見られた。靭帯へのストレステスト(内反ストレステスト・ダイヤルテスト)は陽性であった。
・超音波エコー観察では、膝蓋骨上方に関節液貯留と靭帯の付着部付近の不整像を認めた。また外側半月板周囲にもドプラ信号を認めたがこの所見から損傷の程度などは評価できなかった。
・大腿二頭筋腱および膝窩筋腱周囲には強い張り感を認めLCL損傷に加え関節水腫や疼痛、周囲筋の防御的反応などが可動域制限に関与している可能性を考えた。


施術
・LCL損傷部周囲には炎症反応の緩和を目的として微弱電流療法(マイクロカレント)を実施した。
・膝後面の詰まり感に対しては大腿二頭筋および膝窩筋腱周囲、坐骨神経の分岐部にも圧痛所見があったことから超音波エコー下鍼施術を行った。
・初期から膝関節の可動域獲得と荷重練習を行った。


経過
・施術を継続する中で、熱感や腫脹などは軽減・消失していき可動域の徐々に改善した。
・膝屈曲位では膝の後ろ側の詰まり感に対し膝窩筋腱・大腿二頭筋また坐骨神経が脛骨神経と総腓骨神経に分岐する部位付近にもアプローチを行ったところ改善した。
考察
・LCL損傷によって安定性が欠如したことにより周囲の筋群が過活動を起こしたことが膝の後ろ側の症状の原因だったと考察する。また、神経分岐付近にも強い圧痛を認めたことから筋肉のみで考えるのではなく神経および周囲組織の関与も検討する必要があると考えられる。





