【50代男性、坐骨神経痛の痛み・痺れ】が改善した症例
来院動機
2か月前から左太ももから足部にかけて痛み、痺れが強く5分以上たち続けることができなくなった。発症したのは6年前で当時は整形外科で腰椎椎間板ヘルニアと診断されリハビリや神経根ブロック注射、ロキソニンなど服用していた。
所見
・5分以上の立位姿勢で太もも裏、ふくらはぎの外側に痺れや重だるい痛みが出現する。
・坐骨神経痛の原因を特定するため、筋力テスト、スペシャルテスト(SLRテスト:腰椎5番目の神経根障害検査、FNSテスト:腰椎2・3・4番の神経根障害検査、知覚検査、筋力検査)を行った。整形外科では腰椎3・4・5番全てヘルニアと診断されたため丁寧に1つずつ確認を行ったところ腰椎5番の神経根症状の可能性が高い。
・股関節周囲筋の大・中殿筋、内転筋群、大腿四頭筋、腸腰筋の筋緊張が強い。
施術
・臀部、大腿部に対し筋緊張緩和を促すため徒手でのアプローチを行った。
・腰椎5番目神経根と、股関節周囲筋に対し超音波エコーガイド下鍼施術を行った。
経過
初回:太もも裏、ふくらはぎの重だるさや痺れの症状が軽減しSLR(下肢挙上テスト)での可動域も改善した。
2回目:5分以上立ち続けることが困難であったが、無意識に半日くらい持続して立ち続けることができた。痺れに関しても軽減したがまだ症状は残っている。
3回目:通常歩行や立位維持が改善した。再びトレーニングジムに通えるようになり日常生活での支障がなくなった。
考察
超音波エコーガイド下での鍼施術を行い、痛みや痺れが軽減したことから腰椎5番神経根症状だったと考える。同時に、腰椎にかかるストレスの原因が股関節周囲筋の柔軟性低下であったと考える。