高校時代はセーリング部だった上村です。
第四回は「鍼の効果について」お話しします。
まずはおさらいです。「痛みの悪循環」の図をご覧ください。
詳しくは第一回のi-Style日記を読んでください。
この痛みの悪循環に対して鍼がどのような作用があるのか解説します。
①痛みの原因(筋肉やfasciaの損傷、癒着など)に直接的な作用
fasciaの癒着に対し雀琢(じゃくたく)という手技などで直接的リリースを行ったり、軸索反射(鍼が身体に入った時の反応)により筋肉やfasciaの損傷、癒着などの修復を促進します。
②軸索反射による作用
軸索反射とは鍼が身体に入った時の反応で血行促進作用があります。この作用により血行不良を起こしている筋肉などの組織へ作用します。
③鍼鎮痛作用
鍼鎮痛とは鍼通電により下行性痛覚抑制系という脳の仕組みを活性化させて、痛みに対して過敏になっている感覚神経を抑制します。
④自律神経調節作用
鍼灸治療には自律神経調節作用があると言われています。この作用により交感神経が過剰になっている状態を抑えて副交感神経を優位にして筋肉の緊張を緩和します。
いかがですか?文章で書くと結構ややこしいですよね。わかりやすく鍼の効果を「痛みの悪循環」の図に当てはめてみます。
このように「痛みの悪循環」に対して鍼は様々な効果が期待できるのです。
次回は「痛みの悪循環」シリーズ最終章、悪循環に対して自分でできることは?についてお話しします。