【50代女性、肩の痛み】が改善した症例
来院動機
2ヶ月前から左肩や左腕に力が入らず、痛みや痺れはないが、手を上げることが困難になり、途中で腕をキープすることもできなくなったため、来院。
過去に交通事故に遭い、頚が鞭打ち状態になった経験がある。
所見
過去に病院にてCT、MRIを受けていて、右C5-6間に若干のヘルニア所見があるとのこと。
左上半身の筋肉の萎縮が起きている(特に肩甲骨周り)。肩の力の入り方を診るテストではほとんど力が入らない状態(肩関節周囲筋群MMT1)。
人に腕を持って動かしてもらうと(他動運動)肩の挙上、横から上にあげる動作(外転)は行えるが、自分で動かすことは困難。
セカンドオピニオンとしてもう一度、弊社と連携している整形外科へ受診をお願いした。
施術
初回、左C5(首の5番目)またはC5-6間の神経障害の可能性があると考え、左頚〜肩甲骨付近はあまり触らず、右上半身が過負荷になっていることから右中心に手技を施行。
超音波エコーで確認すると筋肉の収縮が見られないことから、痛みのない範囲で肩関節のアウターとインナートレーニングを指導。
すぐに効果は出にくいことから。プライベートの時間でも教えたトレーニングを実行するよう指導。
2回目、少しだが肩の挙上、外転動作が可能になっていた。前回と同様で進めていき、今回は肩の挙上、外転動作に関与する筋肉に鍼を刺しパルスを流して、筋収縮を起こす施術を施行。
経過
初回、すぐに効果は見られず、日常生活中でもトレーニングを実行するよう指導。
2回目、少しの挙上、外転動作が可能に。本人も驚いていた様子。
考察
連携している整形外科を受診をしてくださり、結果は近位方頚椎症性筋萎縮症と診断。痛みや痺れ等を伴わず、上肢の筋力低下がみられる病態。まずは筋力回復を目指し、リハビリがメインのアプローチになっていくだろうと思う。病院での筋力回復を図るリハビリ、当院での身体のケアと長期的に経過観察を行なっていくことから、メンタル面もサポートできればと思う。